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年末年始にじっくり読もう! ~おすすめ書籍 その2~

2016.12.22 17:02
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  年末年始にじっくり読もう! ~おすすめ書籍 その2~

ウォーミングアップを充実させよう

 年末年始のお休み期間におすすめの電子書籍をご紹介する特集、第2弾。今回は寒いこの時期には特に考えたい、「ウォーミングアップ」に注目。みなさんの関心が高いファンダメンタルをウォーミングアップで取り入れるドリルや、充実した練習の一部として取り入れている特集をピックアップしました。
BCW第11号の特集でドリルを紹介している、グラハム・ウィルソン(Graham Willson)(ユーロリーグ、ブリティッシュ・バスケットボールリーグ元コーチ)の解説ともにご紹介します!

目的を持ったウォーミングアップ

 練習は午後3時から開始だ。あなたのプレーヤーがコートに集まるのは何時だろうか?2時55分? 2時59分? 3時2分?「3時から練習開始」というのは、プレーヤーが3時に、ノロノロと体育館に入ってくることではない。しかも、プレーヤー同士が会話をしたり、ダラダラとシュート練習をしたりするので、さらに5~10分を費やしてしまう。

 プレーヤーがコートに入ったら、おしゃべりは終りだ。プレーヤーには、練習開始時間の10分前に体育館に到着するように促そう。そうすれば、質の高いシュートを打つ十分な時間が持てるし、目の前の課題に対して、心身ともに準備をする事ができる。

10分前ドリル

 2000~2001年、私がブリティッシュ・バスケットボールリーグでコーチをしていた頃、我々は「10分前ドリルを使い始めた。練習前にプレーヤー全員が、このドリルを完了しなければならないのだ。完了には、通常10分程度かかる。練習が3時に始まるなら、このドリルを完遂するために、プレーヤーを3時10分前に来させなければならない。

 我がチームのシュート力が向上したのは、このドリルの結果だと考えている。我々はそのシーズン、シュートに関しては、リーグ内でトップであった。このドリルの素晴らしい点は、若いプレーヤーにとっても、プロと同じくらい有効であるということだ。

 これは試合のような緊張感でシュートの練習をさせることができる。プレーヤーには、ミスショットの連続ではなく、バスケットにボールが通った、ポジティブな気持ちで本練習を始めさせたい。

 「10分前ドリル」のシュートを10本打った後に行うヒースドリルは、練習の始めに行う素晴らしいテストだ。退屈でつまらない、昔ながらのパッシングドリルを行うのではなく、新しく考案されたパッサーのスキルを向上させる方法にトライしてみよう。このドリルにより、プレーヤーは空間認識能力の使い方、ピボットと同時のパッシング、ワンパスと同時のカットを学べる

 プレーヤーがコートに足を踏み入れた瞬間から、彼らの時間を管理しよう。ファンダメンタルの重要性をプレーヤーに伝えるために、まずはファンダメンタルの練習に焦点を当てよう。

▼第11号でご紹介している2つのドリル

●「10分前ドリル」で連続的な集中力を養う
練習が始まる10分前にプレーヤーを集合させ、ウォーミングアップとしてこのシューティングドリルを使おう。

●「ボールマンの動きが重要となるドリル
鬼ごっこをベースにする。ボールマンはチームメイトにパスを出し、3ポイントラインのインサイドにいる相手にタッチする。

このドリルを行う目的を以下の様に紹介しています

★練習の始めには、ポジティブな結果を与えよう。これらのシュートは、プレーヤーに自信を持たせる。プレーヤーには難しい、あるいは不可能なシュートを打たせない。

★ドリルは楽しいものだとプレーヤーに思わせる。そして、闘争心と空間認識能力を持たせる。また、プレーヤー全員に素早い判断をさせる。

 バスケットボールの技術面だけでなく、練習やドリルに自ら取り組めるような環境作りや、練習開始時間をきちんと認識させることにより選手の生活技能を育成することへも繋がってゆきます。自チームに合ったウォーミングアップの過し方をぜひ探してみてください。

カートにいれる

▼「勝利のためのウォーミングアップ」特集はこちら

冬季のケガを予防しよう!

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