「ガッサーシステム」でプレーヤーのモチベーションを高めよう

WEB限定コラム
文:マイケル・オースティン
Michael Austin
プレーヤーのモチベーションを保つ、新しい方法を見つけるのは困難な場合がある。何時間もぶっ続けで叫んだり怒鳴ったりするのは、過去の方法だ。現代のベストな方法は、彼らの努力に応じてペナルティを与えたり、報奨を与えたりする、(ガッサーシステムのような)テクニックだ。
ボイシ州立大学男子バスケットボールコーチのリオン・ライスは、シーズンの初めから練習に「ガッサーシステム」を使っている。ガッサー(あるいはスイサイド)は、コートを行ったり来たりするスプリントで、プレーヤーのコンディション強化や下手な技術に対するペナルティとして用いられている。
「ガッサーシステムは、プレーヤーにお互いに教え合う方法を教えてくれる。また、プレーヤーは熱意を持つことが必要だと教えている」
ボイシ州立大学が用いているガッサーは、コートの全長をフルスプリントで往復し、今度はハーフコートをフルスプリントで往復する。これらを全て17秒以下でこなす。ライスはボードにガッサーの数を書き、練習を始める(1時間の練習に対して10ガッサー、あるいは2時間のセッションに対して20ガッサーなど)。
「彼らの仕事は、ボードからガッサーの数を減らすことだ」
「彼らは良いプレーをするために、努力をしたり、お互いに教え合い、ガッサーの数を減らしている」
「彼らが努力をせずミスを犯せば、こなさなければならないガッサーの数は多くなる」
ガッサーがボードに残っていれば、練習終了までにプレーヤー全員で完遂しなければならない。
「子供に何かを教える時、我々は言葉を使って教える。だが、大学生のプレーヤーには、言葉で指導する代わりにガッサーを1つ取り除く」
ライスは、1つを取り除くとプレーヤーは大抵の場合、喜ぶと言う。彼らが喜ばないなら、「その場合、1つを戻す。熱意が十分でない証拠!」
また、プレーヤーが練習中にリーダーシップを発揮した場合はいつでも、ライスは2つのガッサーを取り除く。チームメイトが駆け寄り彼をヘルプしたり、彼を褒めたりした場合、ライスはもう1つガッサーを減らすことがある。それは、そのプレーヤーが良いチームメイトということだからだ。
ライスは、最悪な練習は、プレーヤーにずっと怒鳴り続け、彼らが反応しなくなることだ、と言う。このような状況では、体育館を出る誰もが、自分自身に自信を持てず落ち込む。
ガッサーシステムはこれを打ち消す、と彼は言う。
「彼らの行動に対して、彼らが良い気分になるか否かは、彼ら次第だ。ガッサーシステムは、プレーヤーに、お互いに教え合う方法を教える。ガッサーシステムは、彼らには熱意を持つことが必要なのだと教えてくれる」とライスは補足する。
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