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時間と状況を思い出させよう

2017.01.11 00:00
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WEB限定コラム【QUICK HITTER】 バスケットボール・コーチングのあれこれを配信!

文:マイケル・オースティン Michael Austin

バスケットボール・コーチウィークリー 英語版 編集長


 LAクリッパーズと、ポートランド・トレイルブレイザーズの試合。残り時間2.8秒で、87ポイントの同点だった。両チームは、プレーオフの第1ラウンドで、ホームコートでプレーする権利を取るために、必死で戦っていた。つまり、これは大きな試合だった。

 クリッパーズはボールをインバウンドしたが、その時すでに、残り時間はわずか1.7秒だった。考案されたプレーは、完璧に功を奏した。だが、クリス・ポールのシュートはバスケットから外れてしまった。そして、チームメートのデアンドレ・ジョーダンの手に渡った。ここでは、プットバックダンクを決めるしかない。だがジョーダンは、ボールを自分の頭上に上げたままだった。

 なぜ、だろうか?彼は、ショットクロックのホーンを聞き、これがファイナルブザーだと思ったからだ。これは、プロの試合なのだが、ジョーダンは時間と状況を忘れていたのだ。試合の重要な局面では、プレーヤーに指示を出し続けることが、より重要だ。その回数は、少なすぎるよりは、多すぎるほうがいいだろう。


●試合のシチュエーションを意識した練習
様々な技術を習得することはもちろん重要ですが、その身に付けた技術を発揮するためにも「試合の感覚」は重要な要素です。今回のコラムのように時間の感覚や、試合が進むにつれて体力を消耗した状態でのプレーなど、日々の練習で試合へと意識を向けるよう習慣付けてみましょう。

シュートの成功は、試合を想定したドリルから生まれる
―マイケル・オースティン (バスケットボール・コーチウィークリー 英語版 編集長)
―カート・ゲルスドノフ (オレゴン州オレゴン市立高校 女子チームヘッドコーチ)

~バスケットボール・コーチウィークリー 第4号 より~

試合を想定したドリルを特集

BCW 日本語版 第4号

 

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