JLC e-book store | 何のためのスポーツ?

何のためのスポーツ?

2018.06.27 00:00

WEB限定コラム

文:マイケル・オースティン
Michael Austin

バスケットボール・コーチウィークリー 英語版 編集長


ノースウェストスポーツ心理学研究所(spinw.com) 所長ブライアン・バクスター氏は、およそ70%のアスリートが、13歳までに団体スポーツをやめてしまう、と述べている。なぜだろうか?


不必要なプレッシャーが子どもたちにかかるからだ。子供達にとっては、重荷だろう。勝ち負けに対するプレッシャーだけではなく、金銭面にも及ぶ場合は、特にそうだ。「彼らは、【奨学金をもらうために、頑張って頑張って頑張らなきゃ。だって、私の親は私のスポーツに多くのお金を注ぎ込んでいるんだから】と考えているのだ」とバクスターは言う。


心身の健全な発達のためにプレーするのではなく、今の時代、スポーツをすることは、思春期の若者の生活の中で新たなストレッサーになっている。「時代と共に、彼らのスポーツへの参加意識が変わりつつある。スポーツはストレスを緩和し、楽しむものから、長年に渡り徐々に、ストレスを与えるものに、そして今はもう楽しめないものになってしまった」


バクスターは、この分野に関してコーチが悩んでいるのなら、スポーツ心理学者がアスリートの魂を再燃させる道を示すべきかもしれない、と言う。「我々は状況をコントロールし、プレーヤーにプレッシャーと上手く付き合っていくのに役立つメンタルスキルを与え、適切な見識で物事を見るための手助けをするべきだ」と、バクスターは結んだ。

関連記事

レビューを書く

メールアドレスが公開されることはありません。