JLC e-book store | プレーヤーに責任感を持たせよう

プレーヤーに責任感を持たせよう

2018.09.12 00:00
プレーヤーに責任感を持たせよう

WEB限定コラム

文:マイケル・オースティン
Michael Austin

バスケットボール・コーチウィークリー 英語版 編集長


プレーヤーをチームに深く関与させる最高の方法は、チームの中で責任感を持たせることだ。ボイシ州立大学男子チームヘッドコーチ、レオン・ライスは、この目標を達成するために「プレーヤー評価シート」を使用している。


これは、各々プレーヤーが、自分自身を含めたチーム内の全員を評価するという方法だ。そのシートにはプレーヤー全員の名前が書かれている。その横に「能力」「態度」などの項目が書かれている。「能力」の欄には、1から12まで評価ができるようになっている(1が最高)。「努力」や「態度」の欄は、「悪い」「普通」「良い」「素晴らしい」の4つにチェックを入れる。


彼は最近、そのシートに「一緒にプレーをしたいのは誰か」と「一緒にプレーしたくないのは誰か」という項目を追加した。そうすればコーチは、仲間と上手くやれるのは誰かがわかる。ライスはこの評価システムを1年に数回、更新している。同じ人物でも、コーチの評価よりもチームメートからの評価が高いプレーヤーがいることがわかるので、非常に便利だと言う。

「これにより、偏見なくプレーヤーを見ることができる」と彼は言う。シートを回収した後、彼はプレーヤー1人1人と面談をし、その結果を検証し、あらゆる問題を解決する具体的な措置を提案する。コーチは、よくプレーヤーが「チームメイトが自分はもっとプレーしたほうがいい、と言うんだ」と言うのを耳にする。それが正しくない場合、ライスはシートをプレーヤーが間違っているという証拠に使うという。


高校レベルでは、保護者にも同じ方法で行う。保護者は自分たちの子供を過大評価することがあるからだ。シートは現実を厳しくチェックする役目がある一方、シートを保護者と共有することにより、保護者と視点を共有することに役立つのだ。


さらに、そのプレーヤーをベンチに座らせているのは、コーチの決断だけではないことになるので、自分の負担が軽くなる。そのプレーヤーの態度が悪いと、チームメート全員が思っているという、紙に書かれた証拠がある。だがシートの最終目的は、ネガティブな問題に対処することではなく、シーズンを通してプレーヤーの技術向上を促進することだ。


「継続的な向上が全てである。昨シーズンの始め、9番目と評価されたプレーヤーがいた。彼はシーズンの終わりには、2番目に良いプレーヤーとなった。彼はただ、練習をし続けた。」とライスは説明する。

「それ(プレーヤー評価シート)は、子供たちを引きつけ、モチベーションをキープし続けることができる」

 

関連記事

レビューを書く

メールアドレスが公開されることはありません。