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コーチ自身の指示の仕方も練習しよう

2018.09.26 00:00
コーチ自身の指示の仕方も練習しよう

WEB限定コラム

文:マイケル・オースティン
Michael Austin

バスケットボール・コーチウィークリー 英語版 編集長


自分の練習を省みてみよう。時間通りに練習のスケジュールを組んでいる。良いドリルを持っている。次の対戦相手がどんなプレーをするのかをプレーヤーに説明している。新しいセットを試す。ディフェンスの戦略を熱心に語る。


だが、自分自身の指示の仕方については、考えているだろうか?プレーヤーには、抜かりなく十分に準備して試合に臨んでほしいと思っている。しかしコート自身の試合に対するシミュレーションは十分だろうか?


オレゴン州クラカマス・コミュニティー大学男子チームのヘッドコーチ、クリフ・ウェグナーは、常に練習で自分自身の指示の仕方の練習に取り組んでいる、と言う。

「コーチとして、冷静さ、自信、そして準備…」

スクリメージの間、彼は1つのチームをまとめ、アシスタントコーチは他のグループをまとめている。彼らはハドルしてからスタートする。そして相手チームにどのように攻撃するかディスカッションをする。スクリメージの間、ウェグナーはセットプレーをコールする(ジェスチャーの時もあるし、プレーの名前を口頭で叫ぶこともある)。ウェグナーと彼のアシスタントコーチはタイムアウトを取り、プレーヤーに指示を与え、まるで試合のように振る舞う。


チームにとってこの時間がどれだけ貴重かを考えれば、これは重要なことだ。コーチはタイムアウトの間に、自分自身の指揮の取り方を考え出すことに時間を費やせない。だから練習の間にやっておくべきなのだ。試合と同じように、練習でも選手交替をしよう。プレーヤーをミッドコートに向かわせ、デッドボールを待つ。そうすれば、新たなプレーヤーをどのくらい早く(または遅く)試合に投入することが、試合の流れに影響するかがわかる。 


あなたが土壇場で戦略を考え出さなければならないようなシチュエーションを設定してみよう。たとえば、こちらが2点を追いかけている時。タイムアウトをコールし、急いで新たなプレーを選択しなければならないだろう。プレーが再開した時、全員にそのプレーがわかっていなければならない。もしくは、残り時間10秒で、こちらが3点を追いかけている時。あなたはファウルをするかどうか、そしてファウルをするのに誰が最も適しているか、決断しなければならない。


試合と同じ状況の練習を経験させない状態で、プレーヤーを試合に出場させることはない。だからあなた自身にも、それが必要だ。繰り返し練習することでスキルが磨かれ、より良いコーチになれる。そしてプレーヤーがあなたを最も必要とした時、あなたは準備万端であろう。

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